なんもく村自然公園キャンプ場への訪問をフルに楽しむための立ち寄りポイントを道中のモデルプランとしてまとめました。
下仁田ICから南牧村を通り、キャンプ場までは30km、40分ほどかかります。当キャンプ場は日本一海から遠く、日本一山奥の秘境にあり、決して便利なところではありません。道は狭く、山道が続くため、単に通過するだけだと長いばかりで疲れてしまいます。
一方、下仁田や南牧村には当地の自然や歴史、文化を背景とした独特の街並みや景色があり、興味を持って見ていただければ沢山の発見があります。これらは当キャンプ場を訪問いただく上での大きな魅力となっておりますので、ぜひご関心をいただいて道中を楽しみながらご来場いただければ幸いです。
なお、キャンプ場へは長野佐久穂方面からのアクセスも可能です。佐久穂ICから30分、うち山道は10分ほどです。関東方面からは高速で30分ほど遠回りですが、ICからのアクセスは良好で、大型のスーパーもあり買い物も便利です。当方としては南牧経由の不便さをあえてお勧めし、楽しんでいただきたいところですが、道中に不安がある方はこちらもご検討ください。
以下記載の到着時間は道中数カ所に立ち寄った場合の目安です。
・下仁田ICから下仁田で買い物、昼食
・南牧村内を見学
を前提とした到着時刻となっております。
立ち寄らずに下仁田ICからまっすぐ向かえばキャンプ場へは40分ほどで到着しますが、休憩がてら各所に立ち寄り、探索を楽しみながらのご来場をお勧めします。
魅力のある場所がたくさんあり、一回の訪問では回り切れません。また、季節により変わる様々な特産品、景色を楽しむこともできます。ぜひリピートしてご訪問ください!!
関越道をご利用の方は土日は松山インター付近を中心に渋滞が頻発します。30分〜1時間ほど余裕をみて出発しましょう。特に連休や夏休みはGoogleMap等で交通情報をしっかりご確認を!
なんもく村自然公園キャンプ場の楽しみは下仁田ICを降りた直後から始まります。
下仁田市街までは10分ほど。直行しても良いですが以下が要チェックポイント。
ICを降りたところすぐ。三角の経木に包まれた「下仁田納豆」をキャンプの朝ごはんにいかがでしょうか。十数種類もの納豆が販売されてます。珍しい味噌だれと生七味唐辛子がついた「十石峠」がおすすめ。また、土日限定販売の最高級納豆「雁が音」は受注生産以外ではここでしか販売がない希少品です。
地元の採れたて野菜をゲットしましょう。大ぶりの下仁田椎茸と、上野村の貴重な猪豚肉、下仁田ポークの味噌漬けはバーベキューに最高です。11月解禁の下仁田ネギは焼いてよし煮てよし。キャンプ場で賞味できるのは11月いっぱいになるのでぜひ!!
バーベキュー用品など買い忘れがあればこちらで。
薪や炭はキャンプ場でも販売しています。
下仁田の街で食材の買い出しとランチ休憩を取るのがおすすめです。歩いて回れる範囲に美味しいお店が何軒もあり、買い物も便利です。南牧村に入ると手に入るものが限られるので、必要なものは必ず下仁田で揃えるようにしてください。
余裕があれば下仁田の街を散策してみてください。昭和の雰囲気を感じる街並みには「関東の駅百選」に選ばれた風情ある下仁田駅を初め、歴史あるお店や建物があります。ちょっと路地裏に入ると雰囲気のある飲食店や食料品店があります。人気のお店は土日は行列ができていたりするので、町営の無料駐車場に車を停めて、まずランチに行くと良いでしょう。
Aコープ下仁田店【食料品】
なんもく村キャンプにおけるマスト訪問ポイントです。下仁田・南牧で大型のスーパーはここしかありません。充実の地元野菜コーナーは必見。下仁田ネギ、下仁田椎茸はこちらの方が安いかも?絶品の上州牛、下仁田ポーク、名産のホルモンなども普段使いの日常価格で入手できます。
https://www.acoop-east-t.jp/store/list/store_29.html
ウェルシア下仁田店【薬・日用品・食料品】
大型ドラッグストア。Aコープのすぐ側にあり、食料品やドリンクの扱いも充実しています。夏場に必ずゲットしておきたいのは虫除け、虫刺されの薬。キャンプ場には蚊はあまりいませんが小さなアブが多いです。小さいのは咬まれても痛くはないですが後でかゆくなるので買っておきましょう。
https://stores.welcia.co.jp/127D
きよしや食堂【下仁田カツ丼・ラーメン】
下仁田で一度は食べたいのが名物下仁田カツ丼。街に美味しいお店が何件もありますがここが一番の人気店。下仁田カツ丼はカツを甘しょっぱい醤油ダレにくぐらせてご飯に乗せるスタイルで、しつこくなく食べられます。きよしや食堂は創業1937年。当時から継ぎ足された秘伝のタレが絶品です。
https://tabelog.com/gunma/A1005/A100501/10005651/
コロムビア【すき焼き】
絶品のすき焼きをリーズナブルに食べられるお店。1,400円で食べられる下仁田ポーク、上州鶏のすき焼きセットもおすすめですが、3,000円の上州牛すき焼きセットは超お得。東京のお店だと2倍払っても食べられないのでは!?そして、もちろん下仁田のネギ、しらたき、椎茸が入ってます。いつも満員ですがぜひトライしてみてください。
https://tabelog.com/gunma/A1005/A100501/10005687/
他にも孤独のグルメにも登場したラーメン「一番」や、創業100年を超える老舗洋食屋さんの「日昇軒」、春限定の豚バラ丼の「食亭エイト」など、リピートしたくなるお店がいくつもあります。
下仁田の街をすぎるとすぐに南牧村(なんもくむら)に入ります。南牧村は人口1,500人。山間を流れる南牧川の谷間に沿って広がる村です。古くは信州と上州を結ぶ街道筋として賑わい、武田信玄が上州攻略を行う際の軍道にもなりました。明治以降は養蚕とコンニャク栽培で大変に栄え、最盛期には1万人を超える人々が暮らしていました。現在は急速な過疎化が進んでおり、高齢化率は日本一となっています。古い歴史を持つ村ですが、村内の多くの集落が消滅の危機にあります。
村の中は古い街道筋の雰囲気を残した狭い道が続きます。キャンプ場は村の最奥部。スピードを出さずゆっくりと走って景色を楽しみながらお越しください。
南牧村の建築・景観
村内には昭和初期ごろの山村の景観が奇跡的に保存されています。ほとんどの家が養蚕を行うために大きな二階建てで、屋根が赤いのが特徴です。また、平地がほとんどないため、斜面や川のギリギリまで家を建てており、川沿いの家は河原まで大きく張り出す掛け造りで建てられています。残念ながら多くの家が無人となっていますが、それだけに昔の姿をとどめており、おそらく今しか見られない貴重な光景となっています。
また、村の各所に見られる丸石を積み重ねた石垣にも注目です。平地がほとんどない谷間に少しでも土地を作るため、山の斜面に石垣を積み、その上に畑や家があります。高いところでは10m近い石垣が築かれており、長い歴史の中で村の人々が営々と積み重ねてきた努力を感じることができます。
道の駅オアシスなんもく【買い物・川遊び】
下仁田をでて南牧村に入り、5分ほどのところにあります。小さな道の駅ですが食堂もあり、南牧産の野菜や特産品を手に入れることができます。また、道の駅の裏を流れる南牧川では川遊びを楽しむことができます。夏場は家族づれで賑わっており、お子様も安心して遊ぶことができます。
http://www.nanmoku.ne.jp/modules/oasis/index.php?content_id=4
千歳屋飲食店【ラーメン】
南牧名物「炭ラーメン」「炭ギョーザ」を楽しむことができます。南牧産の炭が練り込まれた黒い縮れ麺と、さっぱりした白いスープの相性が最高です。炭ギョーザは大ぶりでボリューム満点。下仁田カツ丼もここでも食べられます。行きまたは帰りのランチにぜひご利用ください。
https://chitoseya.nanmokushoko.com/
運命の分かれ道【要注意ポイント】
道の駅をすぎてしばらく進むと県道93号線と県道45号線の分岐路に差し掛かります。左方向は上野村に向かう県道45号線ですが、絶対にそちらに進んではいけません!!一部のカーナビがそちらに誘導するようですが、その先の十石峠付近はかなり道の状態が悪く、通行はお勧めできません。もしかするとここが最大の難所かもしれません。
南牧川【川遊び・釣り】
川遊びは南牧川の各所で可能です。キャンプ場まではこの後もずっと南牧川沿いに遡っていきます。上流では渓流の雰囲気と冷たい水の流れを楽しむことができます。お気に入りの場所を探してみてください。
また、毎年4月〜5月にかけては渓流釣りのシーズンとなり、各所で放流が行われます。釣魚券は村内のお店で購入することができます。
蝉の渓谷【景観】
南牧村の半ばあたりに位置する蝉の渓谷ではちょっと不思議な光景を楽しめます。川が岩を削り取ってできた極端に狭くて深い渓谷で、川の両岸となる岩の間は数メートルほどで飛び越えられそうな狭さですが、深さは10メートル以上あり、他では見られない珍しい景観を楽しめます。吊り橋もあり、15分ほどで一回りすることが可能ですので、休憩がてら覗いてみてください。
https://we-love.gunma.jp/kanko/seminokeikoku
林道大上線【景観】
村内の最奥部、熊倉の集落に入るといよいよキャンプ場へ続く林道大上線へと入ります。急な山道が続き、一気に標高も高くなっていきます。林道の入り口からキャンプ場までは10分ほどですが、標高で400メートル以上を登るため、進むにつれ気温が下がっていくのがわかります。切り立った岩山の間を抜ける山道からの眺めは中国の山水画のような西上州地域に見られる独特な風景で、四季折々の景色が楽しめます。また、この辺りには鹿がたくさん生息しており、見かけることも多いので探してみましょう。
キャンプ場は林道を登りきった地点、標高1,110メートルの大上峠のほぼ頂上付近にあります。群馬県と長野県の県境に位置しており、そのまま林道をいくとすぐ長野県に入ります。また、キャンプ場から3kmほど離れた山中には国土地理院に認定された日本で一番海から遠い地点「到達不能極」があり、まさに日本一海から遠く、日本一山奥のキャンプ場です。都会の喧騒からはるかに離れた、秘境での山の休日をお楽しみください。
ここにご紹介した以外にも、南牧村や下仁田地域にはたくさんの魅力あるスポットがございます。古い村の共同浴場だった温泉を復活させた「星尾温泉」、紅葉の名所「黒瀧山不動寺」、白い一筋の滝が35メートルの落差に注ぐ「線ケ滝」など。何度訪れても様々な楽しみ方を見つけることができます。