ある日の夜、一本の電話が鳴りました。
「明日キャンプを予約している〇〇ですが、風強いですよね?大丈夫でしょうか?」
電話の主は、女性の方。天気予報では翌日は風速6〜7mの予報。ちょっと強めですが、過去に10mの風の日でも皆さん設営できていたので、こうお伝えしました。
「少し工夫すれば、立てられると思いますよ」
これまでにも、一組だけ大きなテントの初心者カップルさんが「無理ー!」と根を上げて、急遽空いていたロッジに変更されたことがありました。なので、今回の方にも念のためお伝えを。
「もし難しければ、お手伝いしますね。あいにくロッジは満室ですが、最悪の場合は隣のショップの2階の海が一望できるお部屋も空いてますよ」と。
電話の向こうの彼女は「頑張ります」と言いつつも、声色に少し不安がにじんでいました。
どうやら、小さなお子様との母子キャンプだったようです。
⸻
翌日。チェックインの時間になると、続々とお客様が到着。風も予報どおり、なかなかの強さ。
例の方が気になって、場内を見に行くと、すでに設営中の姿が。
「いかがですか?お手伝いしましょうか?」
大柄な私、ちょっとでも安心感になれば…と思いつつ、逆に威圧感を与えないよう**満面の笑み(のつもり)**でお声がけ(笑)
小さなお子様お二人とママキャンパー様。風と格闘しながらも、テントはほぼ完成形に近づいていて、あと数本ペグを打てば完成というところ。
「なんとか大丈夫そうです」と笑顔で返してくださったけれど、その裏には“がんばってる感”が伝わってきました。
設営もキャンプの一部。家族で力を合わせて自然と向き合う時間は、とても貴重で、きっと絆も深まる。だから、手を貸すかどうかのさじ加減も大切。
いったん離れて、様子を見守ることに。
⸻
しばらくして再度訪れると、テントはすっかり完成。ほっと安心。
「何か困ったことがあったら、いつでも隣のショップにいるので声かけてくださいね」と伝えて、その場をあとに。
この“ちょっとした距離感”も大事。(ほんまに大事。笑)
⸻
そして翌日。チェックアウトの時間が近づく中、風はさらにパワーアップ。
ちょうど手が空いたので、お声がけしてみると、ちょうど片付けの真っ最中。
風がビューンと吹く中、テントがうまく畳めずに苦戦されていたので、サッとサポート。
「こんなに早く畳めたの、はじめて!助かりました〜!」と喜んでいただけて、こちらも嬉しい気持ちに。
⸻
少しお話をすると、やはり昨夜からとても不安だったとのこと。
「来て良かった」と笑顔で話してくださって、ほんまに、じーんとしました。
⸻
今回の出来事で、改めて思ったこと。
女性キャンパーさんやママキャンパーさん、初心者さんたちにとって、キャンプに行こうと“決める”までには大きな壁がある。
そして、いざキャンプ場に来たあとでも、「風が強い」「テント立てられるかな」「不安…」って時に、ちょっとしたサポートがあるだけで、“やってみよう”って背中を押せる。
そんな人たち、絶対たくさんいてるはず。
これまでもなんとなく感じてたけど、今回改めて目の前で“現実”として見えた気がしました。
というわけで、これからは 「初めてさん・女子キャン・ママキャン応援モード」 も、もっともっと充実させていこうと決意した、そんな風の強い日の出来事でした。